夏から秋にかけて、陽が傾くころに「リーンリーン」と良い音色を
響かせます。この美しい音はオスのスズムシだけが出すことが
できるもので、メスへの求愛や自分の縄張りを知らせている音
なのです。
自然の中では、薄暗い草むらや、ヤブの中で過ごします。
成虫の寿命は一ヶ月から2ヶ月程です。












オス・メス共に体長2cmほどの大きさで、オスは特徴的な幅の広い
前羽を持っています。この羽にはやすりのようなギザギザがあり、
それをこすり合わせてあの美しい音色を出すことが出来るのです。
メスには、オスのような大きな羽はありませんが、卵を産むために
必要な産卵管がお尻に付いています。



飼育に必要なアイテムを用意しましょう。

(1)飼育容器
 虫の数にあわせた大きさの飼育容器を用意します。
 自由に動いたり、隠れられるように、あまりたくさんの
 スズムシを詰め込まないようにしましょう。
 飼育容器は市販の昆虫ケースで十分ですが、スズム
 シが逃げたり天敵が侵入しないようにしっかりとふたが
 閉められるものが良いでしょう。

パーテーションケース
シリーズ
クリーンケース
シリーズ





(2)マット
 飼育容器に土を敷き詰めます。(3〜5cm)
 これはスズムシ達の足場や飼育容器内の湿度を保ったり、
 産卵をしたりする為に重要な物です。
 炒った砂やおがくず、赤玉土などを使う場合もありますが、
 市販の専用マットを使うと、飼育に適した土を手軽に用意
 することが出来ます。  


鈴虫の育成マット
スズ虫マット
(こかげ)



(3)隠れ家

 スズムシは暗い場所を好みます。
 安心して休めるシェルターや物影を用意してあげましょう。


鈴虫の鳴き竹
鈴虫の丸太小屋



(4)足場
 スズムシは夜になると活発に動きます。立体的に活動できるように、コケや木切れなどで足場を作ってあげましょう。
 湿らせたコケなどは土の水分がすぐに蒸発してしまうのを防ぐ効果があります。
 

鈴虫の天然ゴケ
鈴虫の
小石粒備長炭
鈴虫の天然軽石 天然小枝

◆エサ

スズムシは雑食性で、自然の中では植物や虫の死骸などを
食べています。飼育下では野菜や米ぬか、煮干などを与えます。
注意したいことは、動物質の栄養が十分に得られていないと
(特に産卵を控えたメスは)仲間を共食いしてしまう場合が
あります。 専用フードも売られていますので、野菜の他は
これらを利用するとバランスの良いエサを手軽に与えること
が出来ます。


鈴虫の栄養フード


◆水と水分補給

スズムシはよく水を飲みます。
野菜をスズムシに与えるのは、栄養面からではなく、ほとんどが
水分補給のためなのです。 ケース内の湿度調整の役割も兼ね
て、小皿などに水を入れておきましょう。 その時に水に浸した
海綿などを入れておくと、水が飲み易くなります。


鈴虫の天然海綿
鈴虫のエサ皿



成虫達が一生を終えても、翌年に続く飼育の楽しみが累代飼育。
次の世代を迎える為に準備をしておき、スズムシがどのように
成長していくのか、観察してみましょう。

◆繁殖(8〜9月ごろ)
オスとメスを一緒の飼育容器で飼育していると、オスは美しい声で
メスを誘い、交尾をします。この時、卵を産むためにメスの食欲は
旺盛で、エサに動物質が足りないと共食いをしてしまいます。
エサの量や内容に注意して十分なエサを用意してください。

◆産卵
スズムシたちは卵を残して、その一生を終え、死んでしまいます。
しかし、残ったマットの中には、3mm程の細長い卵がたくさん
産み付けられています。
マットはそのままにして、エサ皿や死骸、汚れを取り除きます。
そして、翌年の春に卵が孵るのを待ちます。
卵は乾燥に強く、冬の間、土が乾いてもちゃんと生きています。

◆孵化までの注意
春が来る3月の初めごろ、飼育容器を暖かい場所に移動させ、
マットに水分を与えます。
スズムシの幼虫が孵化した後、つかまれる様に、足場になる木や
隠れ家になる物を入れてあげましょう。
木の板を立てかけておくのも良いでしょう。

◆孵化(5〜6月ごろ)
初夏の頃、気温が25度位になると、小さな幼虫が生まれます。
スズムシは、カブトムシ等とは違い、卵から孵った時から、体の
つくりが成虫とほぼ同じで、脱皮を繰り返して大きくなります。


※より詳しい飼育方法などは、専門の飼育書で確認して下さい。
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